機械知覚&ロボティクスグループ
中部大学

解説論文

ROSをベースにしたロボット工学教育

Author
山内悠嗣, 藤吉弘亘, 大日方五郎
Publication
日本ロボット学会誌, vol. 35, no. 4, pp. 299–302, 2017

中部大学工学部ロボット理工学科は,2014年に開設された新しい学科である.人とロボットが共存する社会が到来することを見据え,未来志向型の技術開発ができる質の高いロボットエンジニアを育成することを目的としてロボット理工学科が設置された.ロボット分野では,特に人工知能にかかわる領域が目覚ましい発展を遂げていることから,このような分野で活躍する人材を輩出するために,本学科ではロボット工学におけるソフトウェアに重きを置いた教育を実施している.その特徴の一つとして,本学科ではロボット用OSであるRobot Operating System (ROS) を教育に導入している.ROSはツール,ライブラリが豊富に用意されており,様々なロボットに対応できる汎用性の高いプログラムが可能であるため,ロボットアプリケーションを効率的に開発することができる.近年ではROSユーザや対応ロボットも増加しており,ROSユーザのコミュニティも拡大を続けている.このような背景を受け,本学科ではROSを用いたロボットアプリケーション開発技術者の育成,輩出を目的として教育にROSを導入した.本稿では,本学科の教育に関する特徴を紹介するとともに,ROSをベースにした教育カリキュラムについて述べる.

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