機械知覚&ロボティクスグループ
中部大学

Vision Applications

MI-Hough Forestによる類似物の影響を受けない特定物体検出

Author
村井佑輔, 三品陽平, 小関亮介, 松浦康寿, 山内悠嗣, 山下隆義, 藤吉弘亘
Publication
画像センシングシンポジウム, 2014

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Hough Forestは, 入力画像から切り出した局所パッチ画像をRandom Forestに入力し,辿り着いた末端ノードのクラス確率を物体中心へのオフセット量を用いて投票する物体検出法である.検出の際に,学習画像に類 似した領域が存在すると,その領域にも投票するため誤検出が発生するという問題がある.本研究では,学習 サンプルの重みを導入し,ネガティブサンプルに類似するポジティブサンプルの重みを低くすることで,学習画像と類似した領域への投票を抑制するMI-Hough Forestを提案する.類似した領域への投票を抑制するために,Multiple Instance LearningにおけるBagの概念を導入する.Hough Forestの学習において,Bag内にネガティブサンプルとの類似度が高いポジティブサンプルがある場合,決定木の階層毎にBag内の全てのサンプルの重みが小さくなるように更新する.これにより,ネガティブサンプルと類似したポジティブサンプルからの投票を抑制することが可能となる.評価実験により,従来のHough Forestと比べて位置に対する検出精度が8 %,回転変化に対する検出精度が7%向上することを確認した.提案手法は,回転変化した学習サンプルを1つの Hough Forestで表現することができるため,1回のラスタスキャンで全方向の対象物の検出が可能であり,テンプレートマッチング等の従来手法と比べて高速であるというメリットもある.

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