機械知覚&ロボティクスグループ
中部大学

Local Image Feature 口頭発表

Geometric Contextを用いた特徴量間の共起による物体検出の高精度化

Author
高木雅成, 山内悠嗣, 三井相和, 藤吉弘亘
Publication
画像の認識・理解シンポジウム, pp. 643–650, 2009

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近年,人や車両などの物体検出にはHOG等のアピアランスベースの局所特徴量を用いた検出法が提案さ れている.しかし、アピアランスベースの特徴量だけでは、識別困難なサンプルが存在する.この問題に対して,コ ンテキストの利用として物体カテゴリ間の共起性に基づく手法が提案され,その有効性が確認されている.しかし, 学習サンプル中では同時に存在する確率が低いカテゴリ間の物体に対して,物体間の共起性を表現するため識別精度 に悪影響を及ぼす可能性がある.そこで,本稿では特徴量レベルで非対象カテゴリと対象カテゴリの特徴量間の共起 性を表現することでコンテキストを用いた高精度な物体検出法を提案する.Geometric Contextとして得られる”空” や”地面” などの確信度を特徴量として利用し,Real AdaBoostの弱識別器の出力を演算子によって結合することに より共起性を表現する.従来の共起表現法では,和演算子と積演算子を用いた共起表現法のみであったが,本稿では 検出対象とは異なるカテゴリの特徴量と対象カテゴリの特徴量間の共起性を表現するために差演算子を導入すること により,従来とは異なる共起表現を新たに加える.提案手法の有効性を確認するために車載カメラにおける人と車両 の検出評価実験を行い,コンテキストを利用しない従来手法と比較して提案手法は高精度に検出可能であることを確 認した.

※本発表はMIRU2009インタラクティブセッション優秀賞を受賞しました。

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