機械知覚&ロボティクスグループ
中部大学

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キーポイントマッチングのためのバイナリコードと実数ベクトル間の高速な距離計算

クライアントサーバシステムにおける物体認識の実現には、ネットワークの負担を軽減するためにクライアントからサーバに送信するデータ転送量の削減が課題となっています。しかしデータ転送量の削減は認識性能の低下を招くため、認識性能を維持しつつデータ転送量を削減することが望まれています。そこで我々はクライアント側のバイナリコードで表現された局所特徴量とサーバ側の実数ベクトルで表現された局所特徴量による高速な距離計算を提案しています。

ServerClient

バイナリコードと実数ベクトルの距離に基づく特徴点の対応付け
提案手法は、サーバ側では局所特徴量を実数ベクトル、クライアント側ではバイナリコードとして表現します。そして、バイナリコードと実数ベクトルのユークリッド距離を計算し、距離に基づき特徴点を対応付けします。しかしバイナリコードと実数ベクトルのユークリッドノルムの大きさが極端に異なる場合、特徴点の対応付けの精度が著しく低下するという問題があります。そこで、バイナリコードと実数ベクトルのユークリッドノルムの差異を吸収するスケール係数を導入し、最適化させることで高精度な特徴点間の距離計算を実現します。

ScaleCoefficient

ベクトル分解法の導入による高速なユークリッド距離計算
サーバ側の特徴ベクトルを表現能力が高い実数で保持することで、特徴点間の対応付け精度の向上が期待できます。サーバ側の実数ベクトルを少数の重み係数とバイナリ基底ベクトルに分解することで、特徴点の対応付け性能を維持した状態で、計算量とメモリ使用量の大幅な削減を実現することができます。サーバ側の実数ベクトルを分解することで、距離計算は約8倍高速に、メモリ量は約1/17に削減することができます。

DecompostionSpeed2DecompostionMemory

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