国内会議
講義に関する自由記述アンケートと成績の関連性調査
- Author
- 小池正基,平川翼,山下隆義,藤吉弘亘
- Publication
- 第44回教育学習支援情報システム研究発表会
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教育環境のデジタル化に伴い,学生のデジタル教材に対する操作ログデータから講義理解度を把握し,学習支援を提供することが期待されている.
しかし,ログデータを用いる手法では学生が講義内容について理解しているかといった曖昧な情報を加味した判断が不可能である.
そこで我々は,学生が講義をどのように解釈しているかといった情報を含む,自由記述型の講義後アンケートに注目し,どの要素が学生の講義理解度に影響しているかを説明可能な機械学習モデルを構築する.
具体的には,各講義回でのアンケートに対する回答文およびその回答文の時系列変化を距離情報として捉え,成績との関係性を調査する.
そして,得られた距離情報から探索木モデルを用いた講義理解度予測を行い,予測精度の向上と予測根拠の提示を図る.
提案手法を用いた評価実験では,文章の埋め込み表現をそのまま入力するモデルと比較して予測精度が9.9pt改善した.
また,予測モデルは判断根拠として学生の講義に対する姿勢を重要視していることが示された.