Graph Convolutional Networksを用いた動作認識における最適な接続パターンの獲得
- Author
- 白木克俊, 平川翼, 山下隆義, 藤吉弘亘
- Publication
- 画像センシングシンポジウム, 2019
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人物の動作認識では,動画像やオプティカルフロー,骨格データを入力として認識を行う手法が提案されている.中でも骨格データは,深度センサによるデータ取得の容易さと,OpenPoseなどの高精度な姿勢推定手法が実現されたことで,注目が高まっている.骨格データを入力とする動作認識には,Graph Convolutional Networks (GCN) を用いた手法が提案されている.GCNは,グラフ構造を入力とする畳み込みニューラルネットワークである.骨格データをグラフ構造とすると,ノードが関節座標,エッジが関節間の関係に対応している.そのため,関節間の関係を考慮可能であり,複雑な動作を認識できる.GCNを用いた動作認識手法の中でもST-GCNは,骨格データを空間グラフと時間グラフとして捉えるこで,従来の手法より高い精度を実現している.ST-GCNでは,人の骨格パターンをあらかじめ定義し,畳み込み処理を適用する.したがって,各動作特有の関節の関係を考慮した特徴を捉えることができないという問題点がある.
そこで本研究では,動作クラス特有の接続パターンを考慮した動作認識を行うことを目的とする.マルチタスクラーニングの導入による各動作クラスの特徴の獲得,およびエッジの重要度を示す重み行列の値をもとにエッジの選択を行うことで最適な接続パターンを獲得する.評価実験では,動作クラス特有の接続パターンの獲得,および評価した全ての動作クラスにおいて,提案手法が従来手法よりも識別精度が高くなることを示す.