機械知覚&ロボティクスグループ
中部大学

Vision Applications 口頭発表

事例型MI-Hough Forestによる物体把持判定

Author
村井佑輔, 小関亮介, 松浦康寿, 山内悠嗣, 山下隆義, 藤吉弘亘
Publication
ビジョン技術の実利用ワークショップ, 2014

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従来のビンピッキングシステムでは,ワークの認識と把持判定のパイプライン処理からなり,把持のための干渉領域を人手により教示している.本研究では,これらの干渉領域の教示を必要とせず,把持可能な事例と把持不可能な事例を与え,システムがワークの認識と把持判定を同時に実現するアプローチを提案する.提案手法では,ポジティブクラスのサンプルには,把持可能と把持不可能というサブクラスを表現し,このようなサンプルを入力して投票ベースのRandom Forestを構築する.このとき,ネガティブサンプルに類似しない識別に有効なポジティブサンプルと把持判定に有効なサンプルを重視した学習を実現するために,学習サンプルに2種類の重みを導入する.一つ目は,ネガティブサンプルと類似しない識別に有効なポジティブサンプルに高い重みとなるように更新する.二つ目は,把持可能な事例と把持できない事例から,把持判定に有効なサンプルに高い重みとなるように更新する.重み更新により,識別に有効なサンプルと把持判定に有効なサンプルを重視した決定木の構築ができるため,把持判定の基準を自動に獲得し,ワークの認識と把持判定を同時に行うことが可能となる.

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