機械知覚&ロボティクスグループ
中部大学

Deep Learning Anomaly Detection 口頭発表

Variational AutoEncoderとその拡張手法に基づく異常検知の傾向調査

Author
井上涼太,平川翼,山下隆義,藤吉弘亘
Publication
画像センシングシンポジウム, 2024

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異常検知とは,大多数のデータとは異なる状態のデータを検出する手法であり,正常データのみからVAEを学習して異常を検知する手法が有効とされている.VAEは,学習により潜在空間が疎になる可能性があることや潜在空間が連続的なベクトルで表現されることから,生成画像の多様性や品質が低下する.そのため,様々なVAE拡張手法が提案されている.しかし,VAEやその拡張手法を入出力類似度による異常検知へ適用した際の統一的な評価が不十分である.そこで本研究では,VAE,beta-VAE,Vector-Quantized (VQ) -VAE及びStochastic-Quantization (SQ) -VAEを異常検知へ適用し,MVTecAnomalyDetectionデータセットを用いて,各手法の異常検知における性能を評価する.その結果,連続的な潜在空間を持つVAEやbeta-VAEは,離散的な潜在空間を持つVQ-VAEやSQ-VAEよりも再構成精度は低いものの異常検知精度が高いことを確認した.また,再構成画像の可視化ではVAEやbeta-VAEは異常を正常として,VQ-VAEやSQ-VAEは異常をそのまま再構成していることを確認した.そして,コードブックの可視化では,学習していない色の異常に対して割り当てられるコードブックが正常に対して割り当てられるコードブックと異なる傾向を確認した.

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